血便・下血
血便・下血
血便(けつべん)や下血(げけつ)は、腸内から出血があることを示す症状で、便に血液が混ざっている、あるいは鮮やかな赤色の便が出ることを指します。血便は、通常の便とともに血液が排出される場合や、便が黒色になる場合(黒色便・タール便)があります。一方、下血は、便の形に関係なく赤色の血液が肛門から直接出る状態です。これらの症状は、消化器系の疾患や異常を示す重要なサインであり、早期の受診が必要です。
これらの症状で、『どうせ痔だろう』と放置している方はいませんでしょうか?大腸がんや胃がんなど消化器系の重大疾患が隠れている可能性がありますので、まずは当院にお気軽にご相談ください。
血便や下血の原因として考えられる疾患には以下のものがあります。
大腸がんは、見逃してはいけない非常に重要な病気です。実は、大腸ポリープという小さな腫瘍が、10年後には大腸がんに進行することがあります。このポリープから出血することもあるため、注意が必要です。健診で行われる便潜血検査は、こうした大腸がんの初期の兆候を早期に発見するための大切な検査です。
もし便潜血検査で異常が見つかった場合は、まず当院にご相談ください。そして、大腸カメラ検査を受けることをお勧めします。早期発見が大腸がんの治療において非常に重要ですので、気になることがあればぜひご連絡ください。一緒に健康を守りましょう。
肛門付近の静脈が腫れ、出血することがあります。切れ痔などで出血します。
潰瘍性大腸炎、クローン病
胃・十二指腸潰瘍、食道静脈瘤
当院では、血便や下血が見られる患者さんに対して、以下のような治療方針を採用しています。
症状の経緯や生活習慣をお聞きし、血便や下血の原因を推定します。腹部の触診や直腸診を行い、必要に応じて血液検査を行います。
※便の色を観察することで、出血の部位を推測することができます。黒っぽい血便は、肛門から遠い胃や十二指腸からの出血が考えられます。一方、赤い血便は、肛門に近い大腸や肛門からの出血を疑います。
もし血便や下血があった場合、便の写真をスマートフォンで撮影していただけると、診断に非常に役立ちます。ぜひご協力をお願いいたします。これにより、より適切な治療をスムーズに進めることができますので、ご理解とご協力をよろしくお願いします。
必要に応じて、大腸カメラ検査を行い、直接観察することで疾患の有無を確認します。
私は、日本消化器病学会専門医および日本消化器内視鏡学会専門医・指導医として、血便や下血に関する診断と治療に真剣に取り組んでいます。血便や下血、さらには健診での便潜血陽性の結果は、軽視されがちですが、実際には大腸がんなどの深刻な疾患が隠れていることが多いです。
残念ながら、放置してしまい、症状が現れたときにはすでに進行したがんとなっている患者様を多く経験してきました。このような悔しい思いから、何よりも早期発見と早期治療が重要であると強く感じています。
私たちは、精密で苦痛の少ない内視鏡検査を提供しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。健康でいるための一歩を、一緒に踏み出しましょう。あなたの健康を守るために、私たちが全力でサポートいたします。