こんにちは。 「おりた内科クリニック『おなかとカメラと糖尿病 金沢院』」院長の織田です。
本日は、当院で力を入れている超音波検査(エコー検査)によって病変を発見できた経験についてご報告させていただきます。
今回、受診された患者様は、他院で胃カメラ検査を受けたものの、大きな異常が見つからず経過観察となっていました。 しかし、その後も食欲不振や体重減少が続いたため、当院にご来院されました。
当院にて腹部エコー検査を施行したところ、軽度の胃と十二指腸の拡張を確認しました。 さらに詳細に観察を進めると、十二指腸の奥に位置する部分で閉塞が疑われ、隣接する膵臓の領域に不整形な腫瘤と腫れたリンパ節が見つかりました。 これは膵鉤部癌による閉塞の可能性が高いと判断し、直ちに地域の中核病院へ紹介しました。
結果として、造影CT検査でエコー検査の診断通り、膵臓癌と診断されましたが、幸いにも現時点では切除可能な状態でした。 これにより早期に対処でき、患者様に貢献できたと感じました。
今回のケースでは、患者様は他院で胃カメラ検査を受けていたにもかかわらず、病変が見つかりませんでした。 内視鏡検査は消化管の内側しか確認できないため、内臓全体を広範囲に確認できるエコー検査の重要性を再認識することができました。
私は、金沢大学附属病院での勤務時代から、「もっと早く発見して対処できれば」「クリニックでも適切にエコー検査を行えば、もう少し早く発見できるのではないか」という思いを持っていました。 今回、当院でのエコー検査が早期発見につながり、患者様の病状進行を防ぐ一助となったことは、非常に大きな一歩と感じています。
当院では、膵臓癌だけでなく、胃癌や大腸癌などの早期発見にも力を入れております。 お腹の不調や健診異常がある場合には、ぜひ一度エコー検査を受けてください。 エコー検査は痛みもなく、身体に負担をかけない患者さんに優しい検査ですので、フットワーク軽く安心して受けて頂きたいです。
私たちは、「膵臓癌をはじめとする悪性腫瘍で悲しむ患者様やご家族を一人でも減らしたい」という強い思いを胸に、地域の皆様の健康を守るため、内視鏡技術とエコー技術を駆使していきます。 何かお腹の症状で気になることがありましたら、どうぞお気軽に当院へご相談ください。
(WEB予約ページの一般診察ボタンから診察予約をしていただければ、当日エコー検査を受けることも可能です)
・当院の腹部エコー検査について詳しく知りたい方はこちら→腹部エコー検査について
・膵臓癌の早期発見啓発アニメーション動画についてはこちら→膵臓動画
・当院で導入している富士フィルム社製の最新鋭かつ高スペックな超音波診断装置ARIETTA 850(アリエッタ850)