血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力の事で、高血圧症は血圧が高い状態が続く病態を指します。血圧が高いと血管の壁に圧力が掛かり、次第に厚く硬くなる動脈硬化を引き起こし、心臓がより強い力で血液を送るためにさらに血圧が上がる悪循環が続きます。高血圧には他の疾患や薬剤の副作用が原因の二次性高血圧と、原因がはっきりしない本態性高血圧があり、日本人の約90％は本態性高血圧です。本態性高血圧は遺伝や塩分摂取過多、肥満、飲酒、喫煙、運動不足、ストレスなどが原因です。自覚症状が少なく、放置すると心臓病や脳卒中の原因となります。定期的な血圧測定、適度な運動、食生活の改善が予防と治療に有効です。

脂質異常症は、血液中の脂質（コレステロールやトリグリセリド）の異常が原因で生じる疾患です。主にコレステロールの異常が見られ、血中のLDLコレステロール（「悪玉コレステロール」とも呼ばれる）が高くなると動脈硬化のリスクが増加します。また、HDLコレステロール（「善玉コレステロール」）の低下も問題とされ、心血管疾患や脳卒中のリスクを高める要因となります。脂質異常症は遺伝的要因や生活習慣（食生活や運動不足）、肥満、喫煙、ストレスなどが関与する事が多く、早期発見と適切な管理が重要です。治療には食事療法、運動、必要に応じて薬物療法が行われ、目標とするコレステロール値の管理が推奨されます。

心筋梗塞は冠動脈が血栓で閉塞し、心筋に酸素供給が止まる事で引き起こされます。急激な胸の痛みや脈の乱れ、呼吸困難、吐き気、冷や汗、顔面の蒼白が現れ、放散痛も生じる場合があります。主な原因は動脈硬化で、生活習慣病や喫煙、内臓脂肪もリスク因子です。予防には健康的な食事、適度な運動、禁煙、ストレス管理が重要です。