肝臓の診療
肝臓の診療
当院では肝臓専門医による肝臓治療の対応が可能です。B型肝炎、C型肝炎を始めとした慢性・急性肝炎、脂肪肝、アルコール性肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、肝硬変、肝がん、自己免疫性肝炎等の治療が可能です。
肝機能障害は、悪化した場合黄疸等症状がでますが初期の段階ではほとんど自覚症状はありません。肝臓の炎症や細胞の障害により、血液検査でAST、ALT、γGTP、ALP、LDH、ビリルビンなどの値が上昇します。健康診断や人間ドックで発見される事が一般的です。当院では適切な問診と血液検査、腹部超音波検査を行い、肝機能障害の診断と治療を行っています。
B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされる肝炎の一種です。感染経路は血液や体液の接触、母子感染などがあります。治療しないと肝硬変、肝がんリスクが上昇しますので治療が必要になります。免疫抑制薬の投与により免疫によって増殖をおさえられていたウイルスが再活性化し劇症肝炎(de novo肝炎)を引き起こすリスクがあります。エンテカビルやテノホビル等のお薬で治療致します。肝炎治療に対する医療費助成が受けられる場合もございます。
C型肝炎ウイルスは血液を介して感染し30%は自然治癒致しますが、70%の方はウイルスが継続的に感染をおこし、慢性C型肝炎に移行します。その後治療をしない場合ですと肝硬変、肝がんを引き起こすリスクが高まります。以前はインターフェロン(IFN)という免疫細胞を活性化させる治療が一般的でしたが、インフルエンザ様症状が発現し、発熱等患者様への負担が強く著効率(ウイルスが排除できる患者の割合)も高くはありませんでした。現在は飲み薬による治療方法も御座います。高価な薬剤にはなりますが、肝炎治療に対する医療費助成が受けられる場合もございます。
脂肪肝は肝臓に中性脂肪が蓄積している状態です。必要以上に脂肪が蓄積すると肝硬変や肝臓がんへと進行する可能性が高まります。脂肪肝にはアルコール性脂肪肝と肥満、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が原因でおこる非アルコール性脂肪肝症(NAFLD)に大別する事ができます。当院では肝臓エコー検査と生活習慣病の指導を踏まえ治療をしてまいります。
肝臓病の初期には症状がない事がめずらしくありません。早期発見、早期治療のために肝臓病のリスクがないかをチェックして、当てはまる方は受診をお勧めします。肝臓に関するお悩みなど、気軽にご相談下さい。
肝臓は様々な酵素の働きによって代謝や解毒などの機能を果たしていますが、肝臓が障害を受けると、血液の成分が変化したり、酵素が血液中に漏れ出したりします。そこで、血液の成分を検査して、肝臓が正常に機能しているかを調べます。
肝細胞内に多く含まれる酵素で、肝臓や胆汁(肝臓が作る消化液)が流れる胆道に障害が起こると血液中の数値が高くなります。
肝細胞をはじめ腎臓や心筋(心臓の筋肉)の細胞内に多く含まれている酵素で、肝細胞や心筋の細胞内で障害が起こると、血液の中に流れ出し、数値が高くなります。
肝臓、腎臓、すい臓、小腸などに含まれている酵素で、アルコール摂取量が多いときや脂肪分の摂取が多いときに数値が高くなります。
肝臓や胆道、骨、小腸、腎臓などに含まれる酵素で、肝臓障害や胆道の病気で胆汁が排泄されなくなると血液中にあふれ出てきて数値が高くなります。
肝臓で作られるたんぱく質で、血清中の蛋白の半分以上を占めています。肝臓の機能が低下すると数値が下がってきます。
古くなった赤血球が壊れてできる色素で、胆汁色素とも呼ばれ、胆汁の主成分となっています。肝臓障害や胆道の病気で胆汁が排泄されなくなると血液中にあふれ出て数値が上がります。
肝炎ウイルスに感染しているかを調べる検査には、「HBs抗原」と「HCV抗体」があります。
腹部超音波検査では脂肪肝の有無などがわかります。